シュヴァンクマイエル。
さらっとした読み口のブログをポリシーにしてきましたが、今日は敬意を表す意味も込めてしっかり書かねばなるまい。
今日はムサビで行われた課外講座に出てきた。
誰の課外講座かというと・・チェコの巨匠、ヤン・シュヴァンクマイエル氏!
高校生の時に『地下室の怪』とか、『ファウスト』とか、いくつか見ていたんだけど、
なんかほんとときたまぷぷっと笑ってしまうことがあったり、でも基本はきっちり恐怖で包まれていて、
あーーほかの作品も気になる。
でもとにかく怖いんだ!
そんなこんなでここまできてしまっていた。
学内にひっそりと掲示されていた今回の講演も、あっという間に定員オーバーになったらしい。
氏の登場より2時間くらい前に集められ、ドキュメンタリー『シュヴァンクマイエルのキメラ的世界』が上映される。
今は亡き妻のエヴァもそこにはいて、日々の暮らし・制作時に出てくる二人のアーティストのエゴみたいなものがぶつかり合っている様子も映し出されていた。
そして午後、ついにヤン・シュヴァンクマイエルが登場。
午前中のドキュメンタリーと声が全然違って、少しびっくりするが、あれはフランス語で吹き替えされたうえに日本語字幕が出ていたのでそれもそのはずだった。
本物は私のイメージより少し高めの声で、すごく柔らかな雰囲気のおじいさんだった。
席に座ると最初に会場を見渡して、
「日本で講演会をすると、いつも女性が大変多い。」
そして通訳される前のチェコ語をじっと聞いてると、
「~~~~~~~~~~~・・・・・サド。」
通訳された内容は、
「日本の女性はSM関係に興味があるのでは。というのも自分の作品はサディスティックな表現が多く、そしてこういう場ではこのように女性が多いから。もちろん私はそんな人間というわけではないんですが。」
というような感じだった。
うーーん、でも日本の女性は割とそういう生々しい表現に興味もつひと多い気がするなぁ、作品作る人も、見るひとも・・。
そして質疑応答形式で講演は進む。
地下室のような密室・食べるという行為について質問があがりそれらは自身のトラウマに起因しているという。
トラウマ・恐怖心はひとの想像力を最大に発揮するというようなことも話していた。
恐怖心を抱くと、ひとはすべての感覚を完全に研ぎ澄まし、いつもと違う状況をなんとか把握しようとする。さらに本当に些細な変化を感じ取り、そこから何か大きな出来事を勝手に思い描いてしまうことも多い。
そしてシュルレアリスムについて。
「過去の美術史の流れでもう終わったことのように語られる事も多いし、時代遅れだと憐れまれることもあるが、それは誤解である。シュルレアリスムとはこの世界に対する姿勢である。」
さらに延々と繰り返されるような時間の表現については、1から100まで進み、また1に戻っているのにひとはなかなかそれに気付かず、101・102・・・と日々進んでいるものだと思いこんでしまう、という例えを使って、人間の愚かさみたいなことも話していた。
また氏は作品の解説はしないのだという。
それは作品を見て感じたものに対して正誤をはっきりわけるような限定的なことはしたくないからだと話していた。
講演は本当にあっという間に時間が過ぎ、シュヴァンクマイエルは来たときと同じように、笑顔でやわらかく、さりげなく、退室していった。
うーん自分が書いた文章を読み返すと、印象がうまくかけていないなぁぁ
もっとやわらかな感じで、でも強くて、そしてやさしい感じをイメージに追加しつつもう一度読んでください。
とにかく、この暑い日本に来てくれてありがとう、シュヴァンクマイエル。
体には気をつけてね。
(むらおか)
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